ビオトープについて

ビオトープとは?

『ビオトープ(BIOTOP/ドイツ語)』とは、その地域にすむ野生の生きものたちが自立して生息・生育できるまとまった空間を意味します。

ビオトープには、森林や草地、河川や湿原、池や湖沼、海や干潟など実にさまざまなタイプがあります。そこに、ある種の野生の生きものたちが加わることによって、自然のしくみである自然生態系が成り立ち、地域固有の自然が形づくられています。

森林や干潟など、ビオトープのタイプが異なれば、そこにくらしている生きものの種類も異なります。また多くの生きものは、採餌や休息、繁殖などの目的や、一日、一年、一生のライフサイクルに応じ、さまざまなタイプのビオトープを移動してくらします。したがって、自然や野生の生きものたちを守るためには、ビオトープを保全・再生しつつ、ビオトープを互いにネットワークさせること、つまり「ビオトープネットワーク」の考え方が不可欠です。

自然と共存したこれからの国づくり・まちづくりは、このビオトープネットワークに基づいたビオトープ事業・自然再生事業により実現されていきます。

かつての経済優先のまちづくり・くにづくりにいち早く反省した欧米の環境先進国では、すでに自然との共存が地域づくりの最優先課題に位置づけられ、ビオトープ事業が広く展開されています。

特にドイツでは、世代を越えた公共の財産である自然を守ることは行政の大切な仕事であるとして、ビオトープ事業が積極的に進められています。「ビオトープネットワーク」の考え方に基づいた地域づくりが推進され、自治体によってはそのための予算が10%を越えるなど、多くの財源が計上されています。

森のなかの美しい木漏れ日や水面のきらめき、そして自然の中で遊ぶ子どもたちの笑顔がまぶしいドイツの風景を、テレビやインターネットなどでご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。

このような世界的な潮流を受け、わが国でも「環境基本法」や「食料・農業・農村基本法」、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」、「自然再生推進法」、「河川法」、「土地改良法」ほか景観緑三法等が次々に制定・改正されるなど、環境共生型国土づくりの下準備が進められてきました。

そうしたなか、環境省や国土交通省、農林水産省をはじめとする中央省庁、多くの地方公共団体が、全く新しい環境政策としてビオトープ事業・自然再生事業に注目し、大いに期待を寄せています。

(「日本ビオトープ管理士会 平成18年度 会員名簿」から引用しました。)